休日も「一生モノ」を。週末を最高にする3足の革靴たち【Alden・J.M. WESTON・Crockett&Jones】

目次

スニーカーも好き。でも「週末の革靴」はもっと好き。

もともと筆者は、週末といえばスニーカーばかり履いていました。 今でもスニーカーの軽快さは大好きですし、気に入った一足を履いて出かける楽しさもよく分かります。スニーカーに足を通すと「やっぱり楽だな」と感じるのも本音です(特にナイキがお気に入りで、エアマックス95、モアテン、エアフォース1あたりをヘビロテしています)。

けれど、革靴の面白さにどっぷりハマってから、筆者の週末の過ごし方は少しずつ変わりました。

あえて、自分の手で時間をかけて磨き上げた一足を選ぶ。 それは単なる「外出の準備」ではなく、自分自身の気分を整える大切な習慣になりました。スニーカーが軽やかさをくれるなら、革靴は「背筋が伸びるような高揚感」をくれます。

今回は、数々の革靴を経て筆者が辿り着いた、かっこよさに加えてコーディネートへの柔軟性、履きやすなどを踏まえた、生涯の愛靴3足を紹介します。


1. 【Alden 990】唯一無二の「皺」。コードバンの魅力

「いつかは」と憧れ続け、ようやく手に入れたのがオールデンの「990」です。

  • この靴の背景
    1884年創業のアメリカの老舗、オールデン。実は足に悩みを持つ人のための「矯正靴」を作ってきた歴史があり、とにかく歩行をサポートすることに長けたブランドです。日本のセレクトショップが長らく扱ってきたブランドであることから、ファッション好きの方なら一度は見られたことがあるはずです
  • 唯一無二の「コードバン」
    何と言っても、ホーウィン社の「シェルコードバン」という革が主役です。これは、大型の農耕馬の臀部(お尻)からしか採れない希少な革 一般的な牛革のように「表面(銀面)」を使うのではなく、皮の内部にある厚さわずか2mm程度の「コードバン層」を熟練の職人が丁寧に削り出した、まさに「革のダイヤモンド」と呼ぶにふさわしい極上品です。独特の眩い光沢に加え、履き込むほどに「波打つような太い皺」が刻まれ、自分の足の形に合わせて育っていく過程は、唯一無二の体験です。
  • 筆者なりの付き合い方
    少しボリュームのある「バリーラスト」という形なので、太めのデニムや軍パンに合わせてラフに履くのが好みです。デニム、スラックス、カーゴ、チノ等幅広く合わせられるので、ついついヘビロテしがちです。
  • 出会い
    深刻な在庫不足(最近は回復しつつあるみたいですが)でしたが、運よくデッドストックのジャストサイズに巡り会えました。以来、大切に育成中です。

    ※オールデン990の記事はこちら
オールデン990 ※筆者私物
独特の光沢とうねるようなハキジワが特徴
オールデン990 ※筆者私物
バーガンディ色は光の加減で様々な表情を見せる

2. 【J.M. WESTON 641 Golf】雨の日すら楽しみに変える、頼もしすぎる愛靴

「今日は天気が怪しいな」という日、迷わず手が伸びるのがウエストンの「ゴルフ」です。

  • この靴の背景
    フランスの老舗で、自社で革を作る工場(タンナー)まで持っているという、靴好きにはたまらないこだわりを持つブランドです。だからこそ、使われている革(ボックスカーフ)のキメ細かさと、雨や汚れを跳ね返すような強靭さは、他のブランドとは一線を画します。
  • 「ジャーナリストの靴」という称号
    一日に何キロも歩き回り、現場からパーティーまでこなさなければならなかった記者が愛用したことからそう呼ばれています。特筆すべきは、リッジウェイソールというグリップの強いゴム底。これが、濡れた石畳でも悪路でも、驚くほどの安定感を与えてくれます。
  • 「万能」という言葉はこの靴のためにある
    最大の特徴は、U字のステッチが描くボリューム感のあるフォルムです。この絶妙なシルエットのおかげで、上品なジャケパンスタイルから、デニムや軍パンといった無骨な装いまで、何に合わせても「サマ」になってしまう。この懐の深さこそが、ゴルフが傑作と呼ばれる所以です。
  • 筆者なりの付き合い方
    最初は「万力締め」と形容されるほどのタイトなフィッティングに驚くかもしれませんが、それを乗り越えて自分の足に馴染んだとき、この靴は「一生脱ぎたくない相棒」に変わります。雨の日でもこの靴が玄関にあれば、「よし、出かけよう」と思わせてくれる。そんな頼もしすぎる一足です。

    ※J .M .Westonのゴルフ記事はこちら
J.M. WESTON 641 Golf ※筆者私物
万力締めを乗り越えた先に最高の愛靴に
J.M. WESTON 641 Golf ※筆者私物
コロンとしたフォルムが唯一無二

3. 【Crockett & Jones Cavendish】気品溢れるタッセルローファーの完成形

少し背伸びをしたレストランに行くときや、大切な友人の集まり。そんな時に一番信頼しているのが、クロケット&ジョーンズの「キャベンディッシュ2」です。

  • 筆者が履き続けて気づいたこと
    筆者が今愛用しているのは、一世代前のモデルである「キャベンディッシュ2」です。それまで「ローファーなんて、どれも同じじゃないか」と思っていた筆者の考えを一瞬で変えてくれたのがこの一足でした。甲の部分についたタッセル(房飾り)のバランスが絶妙で、地味すぎず、かといって派手すぎない。「ちょうどいい大人っぽさ」を足元に添えてくれます。
  • 今から選ぶなら、間違いなく「3」がお勧め
    筆者自身はこの「2」を大切に履き続けていますが、これから手に入れる方には、現行モデルの「キャベンディッシュ3」を強くお勧めします。 最大の違いは、日本人の足型に合わせて踵(かかと)をギュッと絞り込んだ「ラスト375」を採用していること。ローファー特有の「歩くたびに踵がパカパカ浮いてしまう悩み」が解消されており、より吸い付くようなフィット感を味わえるはずです。
  • 筆者なりの付き合い方
    スラックスや白のコットンパンツに合わせて、清潔感を出したい時に。インビジブルソックス(見えない靴下)を履いて、足首を少し覗かせるだけで、鏡に映る自分がいつもより少しだけ「ちゃんとした大人」に見えるから不思議です。

    ※Crockett & Jonesのキャベンディッシュ2の記事はこちら
Crockett & Jones Cavendish ※筆者私物
タッセルが可愛い
Crockett & Jones Cavendish2 ※筆者私物

靴を育てることは、自分の時間を育てること

オールデンの野性味、ウエストンの堅牢さ、クロケットの洗練。 この3足は、決して安い買い物ではありませんでした。しかし、手入れをして、ソールを張り替えながら履き続ければ、10年後も20年後も、きっと自身の玄関に並んでいるはずです。

「安いのを使い捨てる」のをやめて、「良いものを長く、大切に育てる」。 その豊かさをこれらの靴が教えてくれました。スニーカーも最高ですが、もしあなたが「一生モノの相棒」を探しているなら、ぜひこの3足のどれかから始めてみてください。きっと、週末の景色が変わるはずです。

Follow me!

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

新社会人で革靴の魅力に触れて以来、歴11年。 ジョンロブ、J.M. WESTON、オールデン、トリッカーズ、クロケット&ジョーンズからリーガルまで、多様な名作を自らの足で確かめてきました。時間をかけて馴染ませた実体験をもとに、カタログスペックでは語れない「靴の本質」を綴ります

目次