【究極のVチップ】オールデン54321。禁断のネット購入を経て手にした、唯一無二の履き心地。

オールデンの革靴を愛する人間にとって、この5つの数字は特別な意味を持っています。 オールデン「54321」。 シェルコードバンの艶やかな光沢、そして「モディファイドラスト」独特の曲線。Vチップの代名詞とも言えるこの靴は、一生モノを語る上で避けては通れない特別な一足といえます。

今回は、筆者が「最初で最後」と決めて挑んだネット購入のエピソードと、この靴がなぜ世界中で、そして筆者の足元で不動の地位を築いているのか、その背景を綴ります。

目次

1. 1884年から続く、オールデンの「良心」

1884年、アメリカ・マサチューセッツ州で産声を上げたオールデン。その長い歴史の中で、54321がこれほどまでに支持される理由は、単なる「高級靴」だからではありません。

この靴の核となっているのは、1950年代に開発された「モディファイドラスト(木型)」です。もともとはハンディキャップを持つ人のために設計された医療用矯正靴をルーツに持ち、足裏のアーチを支えることに特化したその構造は、ブランドの「良心」そのもの。

そこに、ホーウィン社が誇る「カラー8(ダークバーガンディ)」のコードバンが組み合わさり、履き込むほどに、オーナーの歩き方に合わせて唯一無二の「うねり(皺)」が生まれていく。54321は、歩くための道具としての実用性と、エイジングという芸術性を、極めて高い次元で融合させているのです。

2. 鉄則を破ってまで求めた「奇跡の個体」

「革靴は必ず実店舗で試着して買うこと」 これは、11年の靴人生で筆者が心に決めた鉄則です。しかし、この54321だけは、そのルールをねじ伏せるほどの魅力がありました。

どうしてもこの名作を手に入れたいた思っていた中、某フリマサイトで見つけた一足。

  • 喉から手が出るほど欲しかったモデルであること
  • 既に複数のオールデンを所有し、自身のサイズ感を把握していたこと
  • 掲載画像から、コードバンのキメや吊り込みの質が「当たり」であると確信できたこと

複数の条件が重なり、筆者は「購入」ボタンを押しました。届いた個体は、足に完璧に馴染み、質も期待以上で結果は「成功」でした。

しかし、あえて付け加えさせてください。ネットでの靴購入は、本来リスクの塊です。 画像では見えないダメージや、個体差による違和感。今回の成功は、これまでの経験と少しの幸運が重なった「ラッキー」です。これから手にする方には、やはり実店舗での「フィッティング」を強くおすすめします。

オールデン54321 ※筆者私物
オールデン54321 ※筆者私物

3. 「スニーカーのよう」という言葉の、本当の意味

54321の履き心地を語る際、決まって使われるのが「スニーカーのよう」という表現。

初めて足を入れた瞬間、土踏まずをグッと押し上げ、足裏全体をホールドする「絞り」に対し、指先は驚くほど自由に解放されている「フィット感」に感動しました。この独特のフィット感がもたらす歩行体験は、重厚な革靴のイメージを根底から覆します。

長時間歩いても疲れ知らず。気づけば玄関で、無意識にこの靴を「ヘビロテ」している。その魅力こそがこの靴の真の価値なのです。

4. 休日とオフィスを繋ぐ、深いバーガンディの汎用性

筆者はこの靴を、主に休日の相棒として愛用しています。しかし、そのポテンシャルはオンオフの二刀流です。

  • 休日のスタイル: 色落ちしたデニムや軍パンに。コードバンの光沢が、カジュアルな装いに絶妙にマッチします。
  • オフィスカジュアル: ジャケパンスタイルやチノパンにも驚くほど馴染みます。Vチップのデザインは、ストレートチップほど堅苦しくなく、かといってカジュアルすぎない。この「絶妙な立ち位置」がポイント。
オールデン54321✖️M47
オールデン54321✖️スラックス

5. 11年目の視点:54321が教えてくれたこと

数々の靴を履いてきましたが、もし「手元の靴を数足に絞れ」と言われたら、間違いなくこの54321は残ります。

美しいエイジングを見せるカラー8のコードバン、そして足を労わってくれるモディファイドラスト。ネットショッピングというリスクをしてまで手に入れた価値は、これまでもこれからも存分に活躍してくれるはずです。

オールデン靴はそれぞれのモデルに魅力、歴史が存分に詰め込まれています
以下記事にて紹介していますので、ぜひご覧ください。

⚪︎【傑作靴】オールデン1339。2004年製デッドストックが語る、コードバンの真価。

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この記事を書いた人

新社会人で革靴の魅力に触れて以来、歴11年。 ジョンロブ、J.M. WESTON、オールデン、トリッカーズ、クロケット&ジョーンズからリーガルまで、多様な名作を自らの足で確かめてきました。時間をかけて馴染ませた実体験をもとに、カタログスペックでは語れない「靴の本質」を綴ります

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